古賀克重法律事務所ブログ

福岡県弁護士会所属弁護士 古賀克重(こが かつしげ)の活動ブログです。

判例医療・医療過誤弁護士・司法法律相談

ラブスタ法律相談所【第12回】 病院で予期せぬ結果、裁判に出来る?!

福岡のFMラジオ局「LOVE FM」の、人気番組「TENJIN UNITED」。その番組内に毎月第2・第4火曜日の12:20頃~「ラブスタ法律相談所」という、弁護士が様々な悩みに回答するコーナーがあります。

弁護士古賀克重が生出演して、よくある相談について回答しています。【第1回】【第2回】【第3回】【第5回】【第7回】【第9回】 はこちら。

TENJIN UNITEDのブログでも紹介頂いていますので、以下転載します。

ラブスタ法律相談所 古賀克重弁護士

 

年末差し迫ってきましたが、顧問先のニーズもあり、古賀弁護士の事務所も12月28日まで開けてらっしゃるそうです!
いつもお忙しい古賀弁護士ですが、年内最後のスタジオ出演をして頂きました。

今回の話題は、古賀弁護士の専門分野である医療過誤・医療事故についてお話をお伺いしたいと思います!

Q.最近はどのような相談が多いのですか?

A.患者さんの権利意識も高まってますから、損害賠償請求したい、裁判したいという方が増えています。
体を治しに行ったはずの病院で予期せぬ悪い結果、特に死亡や重大な後遺障害が残るとやりきれませんよね。

Q.患者さんが希望すれば裁判になるんですか?

A.いえ、法律上は結果責任ではありません。病院が医療水準に照らして、なすべきことをしていない。
これを過失といいますが、過失によって悪い結果が出た場合にはじめて、損害賠償請求が可能になります。

Q.過失がある、過失がないというのはどうやったら分かるんですか?

A.医療過誤・医療事故を専門に取り扱っている弁護士は、カルテを読み込み、医療文献や医療論文、ガイドラインを調べるほか、第三者の医師からヒアリングするなどして、責任追及が可能か調査していきます。
この医療調査をまず行って、責任追及の可能性を調べるわけです。

Q.医療調査して責任追及できた具体例はありますか?

A.最近では、出産の吸引分娩で、子どもさんに血腫が生じて死亡したケースがあります。
医療調査を行った結果、吸引分娩を継続したことについて、慎重に手術をすべき注意義務に違反したと考えられました。そこで病院と示談交渉をしたところ、病院が非を認めて示談成立しました。また胃癌手術で縫合不全を生じて亡くなってしまったケースもありました。胃癌手術などで縫合不全が生じて、胆汁が流れ出して、多臓器不全になったものです。手術後に患者さんが痛みを訴えて、ガーゼもかなり汚染されているのに放置していました。
術後管理が適切に行われていないと主張して、病院と示談が成立しました。

Q.医療調査して責任追及すれば、必ず解決するんですか?

A.いえ、そういうわけではありません。示談交渉しても病院が責任を認めない場合もあります。その場合に初めて裁判になるわけです。
私はよくいうのですが、医療問題は3つのステージがあります。「医療調査」「示談交渉」「裁判」。各ステージに進むかどうか、患者さん・ご家族と弁護士がじっくり話し合いながら、決めて頂く作業が必要になるのです。

難しい分野だからこそ、専門の弁護士にぜひ相談したいですね!
今日も分かりやすくお話しして頂きありがとうございました!
古賀弁護士、来年もよろしくお願いします!

番組では先生へ相談したい事、メールまたはFAXで24時間受付しています!
■Mail:761@lovefm.co.jp ■FAX:092-715-7610
件名に必ず「ラブスタ法律相談所」と書いて送って下さいね。

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投稿者プロフィール

弁護士 古賀克重
弁護士 古賀克重弁護士
弁護士古賀克重です。1995年に弁護士登録以来、患者側として医療過誤を取り扱っています。薬害C型肝炎訴訟の弁護団事務局長として2008年の全面解決を勝ち取りました。交通事故も幅広く手掛けており、取扱った裁判が多数の判例集で紹介されています。ブログではその主たる取扱い分野である医療過誤・交通事故について、有益な情報を提供しています。

弁護士 古賀克重

弁護士古賀克重です。1995年に弁護士登録以来、患者側として医療過誤を取り扱っています。薬害C型肝炎訴訟の弁護団事務局長として2008年の全面解決を勝ち取りました。交通事故も幅広く手掛けており、取扱った裁判が多数の判例集で紹介されています。ブログではその主たる取扱い分野である医療過誤・交通事故について、有益な情報を提供しています。