子宮頸がんワクチン推進意見に反論、被害者らが会見で訴え
薬害オンブズパースン会議が7月4日、「『ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)接種推進に向けた関連学術団体の見解』に対する意見書を公表しました。
学術団体見解は、「専門的な見地から、本ワクチンの積極的な接種を推奨する」としています。
しかし、HPVワクチンについては、未だに、副反応の正確な発生率や被害実態を明らかとする調査の結果は示されておらず、これまでの副反応報告や、患者の診察にあたっている医師の研究報告からは、その安全性に重大な問題があります。
そしてHPVワクチンには、このような副反応のリスクを冒してまで大規模な接種を行うに見合うだけの有効性や、公衆衛生上の必要性は到底認められません。したがって、HPVワクチンの接種を推奨すべきではないという意見です。
薬害オンブズパースンの記者会見には、松藤さん、九州の梅本さんなど6名の患者・家族も同席。会見に同席した患者・家族からは次次に異論の声が上がりました。
まず学術団体の声明は「診療体制・相談体制、専門機関が全国的に整備された」と記載していますが、この点にも批判が出ました。
例えば、記者会見に出席した全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会の松藤美香代表は「根本的な治療法がないのに、診療体制が整ったというのは違和感がある」と述べました(7月5日付け日経新聞)
千葉県在住の大学1年生・園田絵里菜さん(19)は2011年、中学3年生の頃、3回接種しました。その後、頭痛や関節痛に悩まされるようになり、やがて外出もできないほど悪化し、車イスでの生活を余儀なくされました。そのため、高校も自宅で勉強できる通信制へ編入せざるを得ませんでした(7月4日付けFNNニュース)。
その彼女は、「地元の病院は本当に何も分からない、知らない。医療提供が全然できていない状況になっています」と実情を訴えました(7月4日付け日テレニュース24)。
一緒に会見に臨んだ園田さんの母小百合さんも「治療体制が整っているなら娘はこういう姿ではない。とても憤りを覚える」と話しました(7月5日付けView Poinnt)。
そして患者らは国に対しても注文を付けて、「積極的に接種を勧めることを再開すべきではない」と注文を付けました。
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