B型肝炎ワクチンが10月にも定期接種化へ
B型肝炎ワクチンについて、厚生労働省が10月にも予防接種法に基づく「定期接種」にする方針を決めました。
B型肝炎ワクチンは、母子感染対策事業として、ウイルス感染している母親から生まれた新生児に接種する場合は、公的医療保険が適用されています。
今回、定期接種化されれば、それ以外の場合にも市町村が原則無料で実施することになるわけです。
B型肝炎ワクチンは、4か月から6か月の間に3回、皮下注射で行います。現在世界180か国以上で実施されています。
乳幼児期に3回接種を行うと、ほぼすべてのケースについてB型肝炎に対する免疫(HBs抗体)を獲得でき、獲得した免疫は少なくとも15年間持続することが確認されています。
ただしB型肝炎ワクチンを主に生産していた化血研の不正問題を受けて、まずは製造先の多角化・増産体制が必要になります。
B型肝炎ワクチンは、ウイルス感染を予防することで、その後に起きる肝硬変や肝臓がんにならないようにするのが目的。定期接種になれば、市区町村が原則無料で実施することになる。接種を受けるのは生後2カ月、3カ月、7~8カ月に1回ずつとする。
B型肝炎ワクチンをめぐっては、国内シェアの約8割を占める化学及血清療法研究所(化血研)の製品が、不正製造問題の影響で出荷自粛が続いている。厚労省は、ほかの製薬会社1社に増産を依頼している。ワクチンを安定的に供給できる見通しが立ったところで、定期接種にする時期を正式に決めるという。(1月4日付け朝日新聞)
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