心拍数の適切な監視を怠り出生児に後遺症、愛知県の旧東海市民病院が9000万円で和解受諾へ
愛知県の旧東海市民病院(現在公立西知多総合病院)が9月11日、産科医療過誤訴訟において、9000万円の賠償金を支払うことで和解する方針を公表しました。
事案は、2008年5月、自宅で破水した妊婦が旧東海市民病院に入院しましたが、出生児は自発呼吸がなく、重症新生児仮死と診断されたものです。

名古屋地裁が2014年9月、医師が心拍数の適切な監視や陣痛促進剤の投与停止等を怠るという診療契約上の注意義務に違反したことによって、胎内で機能不全となって脳性まひが発症したと判断。損害賠償として金1億3700万円の支払いを医療機関に命じていました。
控訴審の名古屋高裁でも病院側に責任あることを前提に和解協議が行われていたものです。
愛知県東海市の市民病院で2008年に出産した際、不適切な処置で後遺症となったとして、男児(7つ)と両親が市に計1億5千万円余の損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、東海市は11日、男児側に9千万円を支払う和解案に双方が内諾したと発表した・・
・・訴えていたのは同県弥富市在住でブラジル国籍の男児と父親、ボリビア国籍の母親の3人。母親は08年5月、当時住んでいた同県知多市の自宅で破水し、東海市民病院に入院。生まれた男児は自発呼吸がなく、転院先で重症新生児仮死と診断された。
東海市民病院は今年5月、隣接の知多市と連携して新設した公立西知多総合病院に業務を移管して閉院した。市は市議会9月定例会に関連議案を提出する。(9月11日付中日新聞)
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