カルテ開示義務、患者の4割知らないと厚労省調査
医療機関に原則としてカルテの開示義務があることを患者の4割以上が知らない・・・
調査をしたのは、厚生労働省のハンセン病問題再発防止検討会(座長・多田羅浩三大阪大名誉教授)。
ハンセン病療養所の入所者(患者・元患者)に対する断種・堕胎、強制隔離など患者の権利をないがしろにしたハンセン病問題を教訓にし再発を防止しようという検討会です。
カルテ開示が医療機関の義務であることを知らない患者が4割を超えていることが、厚生労働省のハンセン病問題再発防止検討会による大規模意識調査でわかった。カルテ開示を求めたことがあるのは1割にも満たず、患者の権利が十分に認識されていない実態が浮き彫りになった。
調査は、患者への深刻な差別があったハンセン病問題を教訓に、患者の権利を守る方策を研究する同検討会が実施。昨年12月~今年1月、何らかの病気を持つ患者5000人からインターネットで回答を得た(5月8日付け読売新聞)
アンケートによると、医療機関に原則としてカルテを開示する義務があることを「知っている」との回答は57.8%で、「知らない」が42.2%。
実際に「カルテの開示を求めたことがある」は6.2%にとどまりましたが、カルテ開示を受けた人の81.8%は「役に立った」と回答しています。
厚労省検討会の座長を務めた多田羅浩三大阪大名誉教授は「患者の権利をしっかりと守るには、カルテ開示やセカンドオピニオンが常識にならなければならない」と指摘。その上で「各地の拠点病院がセカンドオピニオンを受け付ける組織を設けるなど、制度を普及させる努力が必要だ」と話している。(6月23日付け日経新聞)
同検討会座長の多田羅浩三・阪大名誉教授は「患者の権利を守るためには、カルテ開示を求めることやセカンドオピニオンを得ることが国民にとって常識にならなければならない。いかに普及させていくかが今後の課題だ」と話している。(5月8日付け読売新聞)
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