田辺三菱製薬子会社でまた不祥事~今度は証紙張り替え
薬害肝炎訴訟の被告である田辺三菱製薬。
その子会社ベネシスが、製品を収めた箱に貼られた国家検定の合格証紙を張り替えるなどして不適切に出荷していたことが判明しました。
PMDA(医薬品医療機器総合機構)の調査を受けて、厚生労働省は2012年9月28日、薬事法72条2項に基づき、業務改善命令を出すに至ったものです。
不適切な管理が行われていたのは、抗D人免疫グロブリン筋注用1000倍「ベネシス」、献血ヴェノグロブリンIH静注、ノイアート静注、献血アルブミン5%静注など6製品。
ベネシス京都工場は、製造所出荷判定済み又は検定合格証紙貼付済みの製品に対して、開封及び再封緘といった包装を行っていました。
しかも2製品については、検定合格証紙の張り替えを行い、製造所内で検定合格証紙を不正に流用して貼付していたという極めて悪質なものです。
田辺三菱製薬の関連会社の不正事件は、承認データの不正放置、注射薬の品質試験不実施等とどまるところを知らない状態です。
・田辺三菱製薬がまた不正、注射薬の品質試験を行わず 2011.01.26
・田辺三菱製薬小会社社長、承認データの不正を放置 2010.04.12
田辺三菱製薬の子会社ベネシス(大阪市)が、血液製剤を収めた箱の国家検定の合格証紙を不正に貼り替えるなどして出荷していたとして、厚生労働省は28日、薬事法に基づきベネシスに改善命令を出した。
品質に影響はないため回収は指示していないが、厚労省などの調査では以前余った証紙を流用したケースも一部確認され、同省は医薬品の製造や品質の管理基準に違反するとして厳重注意した。
厚労省によると、問題が発覚したのはベネシス京都工場(京都府福知山市)。2008年から11年にかけ、6種類の血液製剤の製造過程で箱が壊れるなどした際に、包装部門の責任者の指示で貼り替えたりしていた(2012/09/28 共同通信)。
目次