薬害肝炎「日本製薬との基本合意締結」の御報告と御礼
先日の日本製薬との基本合意をふまえ、薬害肝炎全国原告団代表の山口美智子さんと九州原告団代表の出田妙子さんから支援の皆様にそれぞれお礼の言葉が寄せられましたので、ご紹介します。
・九州原告・出田妙子さん
12月14日、最後の被告である日本製薬と基本合意が結ばれ、6年に及ぶこの訴訟は終結を迎えます。長い間のあたたかいご支援、本当にありがとうございました。私達はこれからの人生をしっかり歩いていくことが皆様のお気持ちに応えることだと思っています。
一方、訴訟は終わっても肝炎問題はまだ終わっていません。現在、私達は全ての患者の救済を実現するための「肝炎対策基本法」制定を目指して活動を続けています。全面解決の日までこれからもよろしくお願いいたします (「薬害肝炎めるまが」より引用)
・全国原告団代表・山口美智子さん
12月14日、今年最後の活動として、被告企業3社の一つ日本製薬との基本合意書に調印しました。最初の提訴から6年、「全員一律救済」を福田前首相が表明してから1年、裁判上の総論的闘い『薬害肝炎訴訟』は終結に向かうことになりました。このことをご報告するとともに、これまでの皆さまのご支援・ご協力に感謝申し上げます。
6年を思い起こせば、数々の行動の度に、私たちの傍らには、いつも皆さまが居てくださいました。各地の裁判所での期日の度に、足を運び傍聴席をいつも一杯に埋めていただきました。また、原告等の不退転の座り込みにも結集していただきました。そして、原告等と共に街宣活動や団体要請行動を続けていただきました。本当にありがとうございました。
日本製薬が製造・販売したPPSBニチヤク被害者である原告数は36人で、そのうちの5人が意見陳述しました。
・私のように長年苦しめられている人間が大勢いるのだということを真剣に受け止め、謝罪してもらいたい。(東京原告271番 細見悟司)
・ たった一度きりの息子の人生を踏みにじりました。このことを永遠に忘れないでください。(九州原告163番の母)
・ 「ごめんなさいですむなら警察はいらない」という言葉があります。ただ謝罪というもので終わってしまうのか。(仙台原告55番)
・ 私は、PPSBに私の健康も、人生も、夢も奪われてしまいました。 (東京原告3番)
・ 肝炎治療の新薬開発に死ぬ気になって努めてほしい。(名古屋原告3番の母)
12月14日という日は、私たちにとっての節目の日ではありましたが、薬害根絶と一般肝炎対策の実現につながる通過点に過ぎません。それは、訴訟が終了しても、薬害肝炎問題が終結したわけではないからです。肝炎問題を世の中から葬ろうとしている被告国・企業の企てに乗らずに、今後具体的な再発防止策を示させるように監視していく必要があります。肝炎問題は終わっていないのです。
そこで、2009年度の通常国会では、肝炎患者支援のための法律を制定させるために、全国キャンペーン『もう待てない!―350万人のいのちー』を展開(請願署名など)しています。皆さまの温かく力強い応援をよろしくお願いいたします。
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